炭素について
私たちの取り扱う「炭素」とは、元素記号「C」で表され、原子番号「6」の物質です。
人と炭素の関わりは、人類が広く火を使用するようになった約2万年前に遡ります。
暖をとった木や植物の燃え残り、植物調理による動植物の焦げ付きなど、すでに身近なところに炭素はあったのです。
紀元前10世紀、中国の古代王朝・殷(いん)の甲骨文には、煤(すす)がインクとして使用されていたこと、木炭、石炭、すす、石墨などは、燃料、顔料、金属精錬の還元剤などとして、人間の生活に利用されてきたことが書かれてあります。
人と炭素の関わりは、人類が広く火を使用するようになった約2万年前に遡ります。
暖をとった木や植物の燃え残り、植物調理による動植物の焦げ付きなど、すでに身近なところに炭素はあったのです。
紀元前10世紀、中国の古代王朝・殷(いん)の甲骨文には、煤(すす)がインクとして使用されていたこと、木炭、石炭、すす、石墨などは、燃料、顔料、金属精錬の還元剤などとして、人間の生活に利用されてきたことが書かれてあります。
それから時を経た産業革命において、炭素は可能性を秘めた物質として飛躍を遂げました。紡績機、蒸気機関、コークス炉などの発明により、繊維工業、機械工業、製鉄工業が発展したことに起因するものです。
また電磁気学が急速に進歩を遂げた1870年頃には、発電機が実用段階に入り、電気エネルギーの利用に関する多くの新しい開発が進みました。それによって、カーボンブラシ、電圧調整用カーボンパイル、電話機用カーボン粒、電熱および電気化学用電極などが誕生しました。
そして1896年、発明王エジソンの弟子であるアチソンによって、炭素工業の基盤となった黒鉛化炉が発明されました。炭素製品は炭素質から人造黒鉛質へと格段の進歩を遂げ、幅広い応用が可能となったのです。それ以降、炭素は、電気特性、耐食性、耐熱性、潤滑性、電熱性を活かした製品として、現在の半導体産業を筆頭に各種産業の先端分野に至るまで応用されるようになりました。